貝獣物語


対応機種ファミリーコンピュータ
発売日1988/11/18
価格5500円
発売元ナムコ

(c)1988 NAMCO / BIRTHDAY
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ドラゴンクエストのシステムを踏襲したファンタジーロールプレイングゲーム。

これといった特徴のないドラクエタイプのコマンド型RPGだが、強いて言えば「パス」コマンドで操作するプレイヤーキャラを変更できる点だ。
そして、4人のパーティメンバーがそれぞれバラバラの状態から始まり、「パス」を駆使してうまく合流させて、最終ボスを目指すというシチュエーションはなかなか目新しかったものだ。

ゲームとしては、ドラクエを参考に見よう見まねで制作した感がアリアリと出ていて、戦闘バランスは悪いし、戦闘の駆け引きもあまりないし、ゲームを進めるために必要な情報の与え方も雑然としていて実に無味乾燥である。
素早さのパラメータがない、会心の一撃がないというのもさすがに寂しすぎ。

戦闘時の操作が、左右で敵を選択して、上下でコマンド選択というのは、コマンド入力の手間を省こうという意図が出ていて良く考えられているが、イマイチ馴染めなかった(発想は悪くないと思う)。
ただ、敵のHPが少なくなると、やられそうな絵になるのは良い仕掛けだと感じた。

謎掛けは適度に歯ごたえがあって面白いんだけど、敵が極端に強くなるので経験値稼ぎをしなければならなかったり、ストーリー性に乏しくそのせいでゲーム展開に起伏がないため、どこか淡々としててつまらない。

ベタッとした色塗りのキャラデザのタッチも、なんとなく好きになれなかった。

1988のゲームであることを差っ引いても、見た目、中身、全体的に古臭さが感じられる作品だ。そこで結論。

斬新なアイディアは見られるがゲームとして昇華しきれてない。





[2012/05/19]
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