かまいたちの夜2 監獄島のわらべ唄


対応機種プレイステーション2
発売日2002/07/18
価格6800円
発売元チュンソフト

(c)2002 CHUNSOFT / 我孫子武丸 / 田中啓文 / 牧野修 / 東儀秀樹 / パッパラー河合 / 羽毛田丈史
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サウンドノベルの金字塔、かまいたちの夜の続編がいまここに!
各界の著名人を集め、盛大に作られた超大作に、チュンの職人魂を込める。これまでにない最強傑作になりえるのか!?

街は見た目も中身も行き過ぎたと感じたのか、システム的にも全体的にも数歩後ずさりした印象がある。
一元的なシナリオ構成に、実写は避け写実的なCGに、3Dモデリングされたシルエットキャラクターたちは、不思議と存在感があり、妙なリアリティを感じさせる。
ただ、絵的には弟切草っちゅう感じがする。前にPSで似たようなCGでリメイク版出してたし。草刈り鎌なんか出して、無理矢理かまいたちっぽく見せようとしている節すらある。

PS版で追加されたフローチャート機能は、さらに使いやすく洗練され、完成系に達したと言える。選んでいない選択肢を埋めてルートを完成させていく楽しさもある。
メニュー呼び出しや、場面移動のディスクアクセスも非常に快適で、イライラさせられるところがまったくない。素晴らしい。

演出や構成も、さすがチュン!と唸らせるほどの出来で、ボリュームも街ほどとはいかないもののかなりの分量だ。

しかし、本格派ミステリーを謳っているわりに、最初の殺人事件編を導入部と位置づけているためか、推理の余地がなくクリア出来てしまうのは致命的な問題。
それを終わらせる事で、新たなシナリオが次々と解禁されていくのだけども、それらは完全にフィクションのたぐいであり、推理ものとは趣が大きく異なる。これはどうかと。
最初から過激なものを見せると、ついてきてくれないという心配からか、ミステリー編は、意図的にマイルドな仕上がりで、しかし、後半にみれるシナリオの生々しさ、グロテスクさは行き過ぎとも思える。

とはいえ、やはり本家が作るとクオリティが段違いだ。やればやるほど感心してしまう出来である。

進歩はみられませんが、完成度は高い良作。





[2004/05/13-2006/05/27]
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