ライフイズストレンジ


対応機種プレイステーション4
発売日2016/03/03
価格4800円
発売元スクウェアエニックス

(c)2016 SQUARE ENIX / DONTNOD Entertainment
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時を巻き戻す能力が使えるようになった、どこにでもいる平凡な女子高生マックスが、その能力を駆使していくいわゆるタイムトラベルものの3Dアドベンチャーゲーム。

ゲームとしての流れは、3Dのフィールドを探索し、気になる部分を調べ、フラグを立てていくことでゲームが進行する、シンプルなアドベンチャーゲームを踏襲していて、正直言ってゲームとしての単調さは拭えない。
時間を巻き戻す能力を使って、うまく事を進める局面もあるが、それを全面に押し出した作りではない。
また、このゲームはオートセーブで、自分でセーブすることが出来ない。どのタイミングでセーブされるかも分かりづらく、好きなときにゲームを終えることが出来ないのも難点だ。

だが、このゲームは、アドベンチャーゲームの核とも言える、ストーリーや世界観、雰囲気が物凄くいいのだ。

ゲームの内容としては海外ドラマといった風。
アメリカの学園ドラマをよく研究しているのが伺える作りで、とにかく描写に説得力がある。色々なものを調べることが出来、そこには登場キャラクターたちの内面が描かれている。
ストーリーだけを追っているのはもったいない、周囲の調べられるものをじっくりと調べ、その世界観に酔いしれるのが正しい遊び方であろう。

日本語の翻訳はかなり丁寧で、言葉選びも絶妙で、とても良く出来ている。

ストーリーも意外性があり、非常に完成度が高い。作中に出てくる登場人物たちもどれも個性的で、存在感がある。
特に不良少女クロエという、主人公マックスの親友となるキーキャラクターが、凄く良く出来ていて、女同士の友情ってエエなぁ...と、無条件に感動してしまった。

たくさん選択肢が出てくるが、基本的には決まったストーリーがあり、話が大きく分岐したりはしない。しかし、選んだ選択肢によって、その後の展開に影響を与えることが数多くあり、「こんなところであのときの選択肢が?」みたいに、細かく作り込まれている。その細やかな作り込みは素晴らしい。

ゲーム好きというよりかは、映画好きにこそやって欲しい、そんな作品だ。

丁寧に作り込まれた、最近では稀となる傑作アドベンチャーゲーム。





[2019/05/16]
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