対応機種 | ゲームボーイ |
発売日 | 1993/08/08 |
価格 | 4500円 |
発売元 | ハドソン |
PCエンジンで発売していたジャンプアクション「桃太郎活劇」の素材を上手く流用して、ゲームボーイで新作として発売したものである。
音楽やステージギミックが使い回しなので、雑誌の紹介記事などを見たら、プレイしたことがある人ならすぐ気付くだろう。
「桃太郎活劇」では、横アクションに中途半端なRPG要素をつけた浮ついたゲームだと指摘した。今回は、このへん割と練ってきていて、純粋な横スクロールアクションとして作られている。
システムはだいぶ変わっていて、桃太郎の武器は、剣ではなく桃を投げて攻撃する。ステージ上に置いてあるきびだんごをとれば、犬、キジ、猿の性能の異なるキャラに変身できる。
敵を倒したり、つづらから入手できる小判は100枚集めると、1UPする。村はなくなり、買い物や探索といった要素はすべて撤廃されている。個人的には、アクションゲームでは余計なものだと感じていたので、これは良い判断だと思う。
ゲームボーイでサイドビューアクションは、画面が小さく、スペック的にも厳しいが、ストレスを感じさせないように配慮された構成を心がけていて好感が持てる。
敵キャラが多くいて、処理がきつそうなところがあっても、破綻なく動く。背景やオブジェクトもゲームボーイにしては凝っている。
ステージ数は1ワールド8ステージで、6ワールドまであるので、全48ステージである。ボリュームも申し分ないが、1面1面はそんなに長くない。
体力はライフ制ではなく、一度ダメージを受けると服が脱げて裸になり、裸の状態でさらに攻撃を食らうとやられてしまう魔界村方式。服が脱げたとき、キャラクタから服が飛び出るので、それをとれば再び服を着た状態に戻れる。
ただし、犬、キジ、猿に変身している状態では服は出ない。
上記仕様もあって、難易度は低く、誰でもそれほど苦労すること無くクリアできる。1UPもしやすく、ゲームオーバーになりにくい。1ステージが短いので復活ポイントもこまめで、ヌルいと言える。
しかし、桃太郎電撃というタイトルの意味がわからない人もいるとおもう。これは、その名のとおり、電撃桃太郎に変身できるのだが、条件があまりに厳しく、実質的にエンディング後の2周目のおまけプレイでないとその姿を拝めないだろう。
強力キャラとはいえ出し惜しみし過ぎである。
ゲームボーイにしては音質が良いところも特質すべき点だ。元々の音楽も中々ノリの良い出来栄えだったので、これは嬉しい。
ゲームデザインもさることながらパッケージデザイン等、子供受けの良さそうな作りで、素晴らしい。そこで結論。
ゲームボーイの中では遊べるアクション。