ファミコンで発売された鉄道ボードゲームの桃太郎電鉄の 内容を大幅にリニューアルさせた続編。 途中で手に入れたカードを使って相手を妨害したり、 FCではプレイヤー別々に指定されていた目的地を一本化し、 相手より早く目的地へ辿り着き、高額な到着金を受け取るというように より競争性の強いルールへと変化しており、そういった意味で非常にスリリングなゲームになった。 あの貧乏神も本作から登場し、数々の悪行で足を引っ張ってくれる。 現在の桃鉄のおおまかな土台はこの作品で作られたと言える。 当時、PCエンジン版が出た頃は、このゲームでの対戦がかなり高い評価を得たそうなのだが、 桃鉄2を先に遊び尽くした人間が見ると、とてもじゃないが遊べる代物ではなかった。 まず、最も気になったのは文字送りの遅さである。 桃伝と同じく、一文字一文字を順番に丁寧に表示していくので、 とにかく文章が表示されるところで進行が突っかかる。 確か、オプションでの変更も出来なかったはずで、 よくこんな劣悪なインターフェースで熱中出来たと疑ってしまうぐらいだった。 そして、これはしょうがないのだが、 競争性の高いシステムを構築しているが、バランスがそれについてこれてない印象で、 貧乏神の悪行に致命的な損害を被るほど酷いものが無く、 また、カードやイベントなどでの一発逆転の要素も乏しい。 体感的にはのんびりした感じで、展開にメリハリが出にくい。 記憶違いでは無かったと思うのだが、 貧乏神の憑いた車両を通り抜けると、貧乏神はこっちに付いてくるのが通常だが、 プログラムの穴で、これを回避することが出来たはずだ。困った物である。 まだ、メッセージ周りも洗練されておらず、余計でつまらない台詞も目立つ。 あのFC版から、ここまでシステム周りを面白い物に変えたことには高い評価を与えたいが 決して、良質なゲームでは無い。