真・三國無双3 猛将伝


対応機種プレイステーション2(HDD対応)
発売日2003/09/25
価格4280円
発売元コーエー

(c)2003 KOEI
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「真・三國無双3」の、いわゆる拡張データディスク。
2つの新モード、「列伝モード」「修羅モード」に加え、様々な追加要素が導入された決定版。

基本的なゲーム内容は、前作の猛将伝と同じ。
難易度「達人」「入門」の追加、レアアイテムの追加、武将のパラメータを初期化可能、チャレンジモードに鍛えたキャラが使えるようになるなどなど。

本編「真・三國無双3」のデータをコンバートすることが出来る(但し、初回プレイ時のみで、猛将伝のセーブデータを作ってしまうとそのセーブデータでのコンバートは不可能になる)。
本編とミックスジョイさせることで、本編のゲーム内容も遊べるようになる点も同様。また、ディスクの入れ替えが面倒くさいという問題点もそのまま引き継いでいる。

今回の猛将伝の目玉である、「列伝モード」と「修羅モード」の2つのモードについて触れる。

「列伝モード」は武将1人1人の専用シナリオが遊べる(計42本)。
本編では国ごとにシナリオを用意していたため、キャラ一人一人に焦点を当てたシナリオは猛将伝が初となる。

1人1ステージで、ステージごとに差別化を図っていて、クリア条件、敗走条件のバリエーションが豊富になり、本編とは全く異なるプレイ感覚が新しい。
単純に力押しで攻略というわけにはいかないように出来ていて、どちらかと言うとアクションゲームの色合いが強く、それも、大抵のステージはちゃんと考えてプレイしないとクリアできない作りになっている所は良い。

ただ、逆に言うと、いわゆるいつもの三國無双っぽいプレイ感覚を期待していると、全くの期待はずれを食らうという、ちょっと難しい位置にある。

それから、ある程度操作キャラクタを育てていないと、初期パラメータだとクリアが厳しい。つまり全部のステージをクリアするためには全42人の武将をそれなりに鍛えておく必要があるのだ。
(頑張れば、初期パラメータでもクリアできなくもないステージはあるのだが、正直言って現実的ではない。キャラによっては初期パラメータでは実質クリアが無理な物も多い)

42人ものキャラクタを使えるのは、実に素晴らしいのだけど、ここまで多いと、全員を使い切れないし、1人1人のキャラを掘り下げようと思うと、どうやっても1キャラ1ステージのような浅い掘り下げになってしまう。
非常に、難しい問題である。

加えて、猛将伝単体だと、初期状態から満足にキャラ育成出来る場面がほぼ無く、本編とミックスジョイさせないとまともに遊べない始末である。
前作の猛将伝では、猛将伝から入っても遊べるような内容になっていたが、今作の猛将伝は、「真・三國無双3」をやりこんでいる人向けといった内容になった。

そのため、そんな人は中々いないかと思うが、本編を遊ばずいきなり猛将伝の方を買って遊ぼうと思うと、「何コレ!?まともに遊べないよ!?」となること必至。
そもそも拡張ディスクなのだから、当然の結果といえばそうなのだが、もう少し配慮があっても良かったのではないだろうか?

「修羅モード」は、自動生成されるステージを初期ステータスの武将が体力を引き継いで次々と攻略していく、といったモード。
言い換えるなら、不思議のダンジョン風三國無双である。

こちらは、モード単体で完結しており、やり甲斐に乏しいかもしれないが、モード内容自体は中々面白い。

今回、猛将伝で追加された、「列伝モード」「修羅モード」のいずれにも言えることだが、広い戦場を駆け回りただ力押しで武将を撃退していくだけでない、
頭を使って考える立ち回りを要求されるゲームになっていて、この辺り、本編の3で考えさせられた、マンネリ感を払拭させようという意図が強く感じられる。
そのため、無双特有の爽快感を犠牲にしてしまっている向きもあるのだが、今後のシリーズ展開に期待が持てる出来になっているのも確か。

ただ、今作については、特に「列伝モード」が、全キャラクタをまんべんなく育成してないければ楽しめないなど、本編をやりこんだ人向けという作りとなっている。
中途半端にプレイしていた人、あるいは、本編を遊んだことがない人が、この猛将伝を買っても、あまり楽しめないだろう(まぁ、拡張データディスクなのだから、それが本来の姿といえばそうなのだけど)。
個人的には、もう少し敷居を下げても良かったかと思う。

そこで結論。

本編をやりこんで飽き足らない人に。





[2018/03/27]
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