ポピュラス2


1980年代に好評を博した海外PC用ゲームのSFC移植作。
これは、その続編に当たる作品で、企画から開発まで日本人がやっていることから
どうもSFCオリジナルのようだ。

SFCの一作目も持っていて遊んだことがあるのだが、
確かタイトル画面で全3ステージの中から選んで遊ぶタイプの物で、
すぐ飽きてしまいそうな感じだったが、2では面クリア型のスタイルになって
オープニングではストーリーが語られるといった工夫が凝らされている。
それに伴ってステージ数も大幅に増加された。

ゲームの内容は、神と悪魔、二つの種族が繁栄のために土地を取りあって争う
リアルタイムシミュレーションだ。
プレイヤーは神となって、土地を整備して味方の領土や人数をひたすら拡大していったり、
それによって溜まった魔法力を駆使して敵側の領土に雷や洪水といった災害を起こして邪魔をしたりする。
主にやることと言ったら、土地を上げ下げして平らにし、そこに味方の人間が
建物を建てられるように整備してやることである。
土地をより広く平らにしてやると、どんどん建物が強固な物になっていく。
こうやってまるで人間を生産していくかのように、効率的に領土を拡大していくのだ。

恐らく、任天堂の巨人のドシンのルーツはこれではないかと思うのだが。
制作者も一緒のようだし。
また、SFC一作目が発売された同時期に出たアクトレイザーも
このポピュラスを参考にして作ったと思われる。

手早く味方側の勢力を拡大させ、最後にはハルマゲドンのコマンドを実行して
最終戦争へと移行する。
相手より高い勢力であればそのまま敵勢力を壊滅させクリアとなる。

残念なのは、ステージの違いはほぼ初期の地形と人数差だけと言っていい。
この2では神(すなわちプレイヤーだ)の成長要素を追加して
ステータスによって取れる行動(災害の種類)が変わってきたり、
ステージによってそれぞれルールが定められている場合があるなどで違いを出しているが
基本部分は大差無いので、結局中盤以降の展開が一緒になってしまう。
その割にワンプレイも長めで決着が付くまでがちょっと長い感じがする。

SFCでの移植の際のローカライズに関してもあまり良い仕事をしたとは言えず、
元々の視界の狭さによる操作のしづらさや、カーソルが見辛くどこを指しているのかがわかりにくい
といった基本設計の部分での不親切さが気になる。
他にも、2では処理落ちが酷く、ボタンを押しても反応しない場合も多く、操作性は劣悪だ。

コマンドを全てアイコン化しているのだが、困ったことにこれが何を意味しているのかがわかりにくく
ゲーム上では一切解説してくれないので結局、慣れるまで説明書片手に遊ぶことになる。

PCのゲームらしく、音楽も無ければインターフェースも悪い。
SFCオリジナルらしい2ですらここら辺が1と大差無いのは怠慢としか思えない。
こういうPCとは勝手の違う部分を移植時に手を入れればだいぶ印象が変わってくるのだが、
ゲームそのものはまぁまぁ面白いだけに残念である。
(それでも何十時間とがっついて遊ぶタイプの物じゃないが)



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