対応機種 | PCエンジン(SUPER CD-ROM2&アーケードカード両対応) |
発売日 | 1995/08/11 |
価格 | 7800円 |
発売元 | NECホームエレクトロニクス |
「マジクール」のヒューネックス開発による、推理アドベンチャーゲーム。
主人公はアイドルのメイ・スター。ひょんなことから事件に巻き込まれ、隠された真実を追求していく。全3話(実質4話)。
基本システムはコマンド選択型アドベンチャーゲームだが、RPGのような2Dの見下ろし型フィールドマップを動かして、気になるところを調べたり、登場人物と会話したりする作り。
PCエンジン末期の作品ということもあって、全体的にプログラムレベルが高い。
ビジュアルシーンのクオリティが非常に高く挿入するタイミングもうまい。2Dマップでのキャラパターンも豊富で凝っている。
全ての台詞にボイスを当てており、フルボイスでしゃべるのも特筆すべき点だ。設定でオフにしたり、音声を飛ばして次の台詞にスキップできるので、音声が足を引っ張っているということもない。
ただ、ボイスデータに関しては圧縮しすぎて音質が悪すぎるのが残念。
ディスクアクセスも極めて軽快で、CDであることを気にすることなく遊べる。
喋るキャラクターは、画面上にでかいバストアップ絵が表示される。細かな表情の変化などもしっかり描かれるなど、PCエンジンというハードの使い方がわかっている感じだ。
コマンド選択型の推理ADVではあるものの、文法としてはどちらかというとデジタルコミックに近い。
基本コマンドといった概念はなく、状況によって、的確なコマンドが表示され、そこから選択していく。
所々ミニゲーム仕立てになっていたり、2Dマップをしっかり探索して情報を集める、集めた情報を元に仮説を立てるといった推理力を要求される部分もあり、一筋縄ではいかない構成となっている。
一見すると人気声優や美少女アニメキャラだけで売っているようなイメージを持たれがちだが、意外と中身もしっかり作りこまれており本格的な推理ADVが楽しめる。
ストーリーは、まぁ、拍子抜けするような水準ではあるが、それでも悪い印象を持たなかったのは、ゲームとしての足腰がそれだけしっかりしていたからと言えないだろうか。そこで結論。
見た目からは想像の付かない本格的な作り。PCエンジンの底力を見た!遊べ!!