ロックマン11 運命の歯車!!


対応機種プレイステーション4
発売日2018/10/04
価格4990円
発売元カプコン

(c)2018 CAPCOM
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カプコンのジャンプアクションの代表格、ロックマンの生誕30周年記念企画にして、実に8年ぶりとなる完全新作。
シリーズ11作目となる本作は、暫くの間続いた、ロックマン9、ロックマン10のレトロ路線ではなく、「ダブルギア」という新システムを引っさげ、グラフィックも今風にリファインされた文字通りの「完全新作」として製作された。
8年ぶりに登場し、華麗に進化を遂げたロックマンの記念すべき第11作目は、どのようにパワーアップしたのか。

見た目こそ、フルポリゴンとなっているが、ゲームシステムはサイドビューの2Dアクションと、これまでのシリーズを踏襲したものとなっており、プレイ感覚は“ロックマン”そのもので、手触り感は殆ど変わらない。
元々、かなり早い段階から、完成された作品となっているので、リブートするにあたっても、基本のシステムを細部まで再現しているというのは、妥当な判断かと思う。

シリーズの基本を踏襲した上で、ナンバリング“だけ”でも、11作目ということもあって、大きく外すことはしない。それだけでも完成された風格が伝わってくる。

8ステージの中から攻略するステージを選択し、最深部にいるボスを倒すと、そのボスの能力が手に入り、8ステージをクリアした後はラストステージが待っている、という流れも一緒だ。
その他、シリーズではおなじみの要素や演出がしっかり取り入れられており、期待を裏切らない作りには感動するばかりだ。

その上で新システムとして「スピードギア」、「パワーギア」、「ダブルギア」というアクションが追加された。
「スピードギア」は、ロックマンが高速移動できるもので、周りのスピードがゆっくりになる。「パワーギア」は、ショットが強化される。
「ダブルギア」は、体力が低い状態で使える起死回生の一発技で、「スピードギア」「パワーギア」両方の効果が得られるが、効力が切れると、一時的に自機が弱体化するというものだ。

今回は、この「スピードギア」と「パワーギア」の使い分けが攻略の鍵を握るようになっている。

ゲームとしての難易度は、これまでのロックマンシリーズと比べてもかなり高い方なのであるが、「スピードギア」「パワーギア」(特に「スピードギア」が重要)をうまく使うことで、難易度が下がるようになっている。
全く使わずに進めることもできるが、その状態でクリアすることは非常に難しいと言っていいだろう。

難しいゲームではあるが、難易度選択が4段階から可能となっているし、ネジ(お金)を消費して、自機を強化できるパーツを買ったり、残機やE缶(体力回復薬)を買ったりできるので、クリアできない!!って言うようなどうしようもない状況に陥ることはないと思う。

また、流石カプコンと言ったところか。ゲームバランスがかなり良く、何度もプレイすればきっちり上達の実感を得られる作りとなっていて、練り込まれた敵配置やギミックなどが本当に心地よい。
ステージ構成の巧みさというのは、本当に職人芸レベルといってもいい代物で、「ああ、これがロックマン...」と思える作り込みの数々には、思わずため息が出てしまうほど。

シリーズの基本を土台に、「ダブルギア」というシステムを導入し、やや敷居が高くなってしまった感はあるものの、丁寧な作りでそれを感じさせない、かつ、新しいゲーム体験を付与しているというのは、なかなかのものだ。
変わらぬ面白さと、新しい面白さがうまい具合にマッチングした、まさにリブートにふさわしいゲームだろう。

完成されたアクションに、新しいエッセンスを加えた一品。





[2018/10/06]
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