対応機種 | スーパーファミコン |
発売日 | 1997/02/28 |
価格 | 6980円 |
発売元 | ハドソン |
毎年発売されているスーパーボンバーマンの5作目。
ハドソンの鉄板タイトルのシリーズ物ということで、様々な面がしっかりとグレードアップされていて、良くできている。
が、その前提を前置きした上で、厳しめの指摘をしていく。
ノーマルモードが、全100面と前例のないボリュームになっている。
一本道ではなく、あみだくじ方式でルート分岐が発生し、全ステージを回るには何周かする必要がある。達成度を記録するために、シリーズ初のバッテリーバックアップを搭載している。
この時点で鋭い方は気づくだろう。最初はいいかもしれないが、何周もしていくうち、だんだんと同じステージとダブってくることに。
どこへ分岐するのかといった決まり事もわからないし、効率よく達成率を上げるには、メモ必須である(一応ワープゾーンは一度入った面入ってない面色分けするんだけど、それだけじゃね…)。
そんなわけで、全部のステージをクリアするのに、だらだらと何周もやらされる。こっちが好きで周回プレイするのならいいのだけど、義務的にしちゃあ駄目だ。ユーザーは基本的にわがままなのである。
時期柄、カセットからCD-ROMに媒体がうつり、重厚壮大なゲームを求められていたとはいえ、なんか方向性をあやまった気がする。
ステージ内容はこれまでのシリーズで登場したステージを再登場させる懐かしい作りで、シリーズファンも楽しめると思う。
もちろん知らない人も、これまでの4作品分のステージを一度に楽しめるのだから、お買い得である。
ただ、前述の質より量を重視した結果もあって、全体的に似たり寄ったりの淡泊とした印象を与えてしまっているのが残念。確かに数だけは凄いんだ。今回は。
一応、5オリジナルのステージも作られているのだが、今作であらたに作られたギミックは、全体的に意地悪過ぎると思う。
いくら、それらのステージが最終エリアにあるとはいってもである。
バトルモードでは、新アイテムやルールが追加され、自由度が増している反面、肝心のバトルステージのギミックがイマイチパッとしない。さすがにネタ切れか?
しかし、コンピュータのアルゴリズムがしっかり強化されている点は評価したい。
3のルーイが復活している。今回は色だけでなく、見た目でどういう機能を持っているかをわかるように、視覚的な改良が加えられた。
でも、やっぱりわからない種類もあるし、色だけでも十分な気がする。やりすぎな感がある。
音楽の良さにも定評のあったこのシリーズだが、なんだか耳に残らないものばかりになってしまった。
それ以外でも、ボンバーマンのキャラパターンが増えて良く動くし、色々頑張っている節は見受けられるのだけど、どれをとっても光る物が見られない。
発売時期が1997年2月と、明らかにスーパーファミコンでの売り時を逃してしまっているのが惜しい。ある意味、このゲームでの一番の失敗点ではなかろうか。
色々厳しいことを書いたが、でも、確かに面白いという事実はある。そこで結論。
完成されたゲームはやっぱり面白い。