超原人2


対応機種スーパーファミコン
発売日1995/07/28
価格8900円
発売元ハドソン

(c)1989 1995 HUDSON SOFT / RED
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石頭の原人が頭突きを武器に敵と戦う横スクロールのジャンプアクション、スーパーファミコンでは2作目。

前作は大味な作りであったものの、派手で豪快なゲーム構成が飽きずに楽しめたものだった。それを受けた続編は、どちらかというとかっちりした作りで爽快感やスピード感に乏しいちまちました地味な出来栄えになっている。
身体が巨大化したり小さくなったりするキャンディーの要素はゲームバランスを考慮してか廃止。肉を食べてパワーアップするが、変身バリエーションが増え、かつ、それぞれ個性的な特殊能力が備え付けられ、それを使わないと到達できないエリアも存在する(そういった場所に優位なアイテムが置いてあったりすることが多い)。
アクションゲームとしての駆け引きを重要視した作りで、面白いんだけど意外性に乏しく退屈なゲームであった。前作は現代日本にタイムトラベルして国会議事堂を破壊したりする派手さがあったのにああいうユーモア路線を捨ててどうする。

難易度も前作はどっぷりぬるま湯だったが、今回は特にボス戦でごり押しがきかなくなって厳しめになっている。…が、基本的に覚えゲーなので、パターンさえ把握してしまえばなんてことはない、ヌルい。

プログラム周りは全部作り直したみたいで、スーパーファミコンに合わせてかキャラオブジェクトのサイズが小さくなり、大掛かりな仕掛けなどもすっかり無くなってしまって、演出面なんかも全体的に地味になってしまってとにかくつまらなくなっている。
スタッフロールを見るに、メンバーはほとんど前作と同じ顔ぶれのようなのだが、力量のある人間が抜けてしまったのだろうか。

ゲーム開始時に難易度を選ばされるが、「ひよっこ」と「なれっこ」という2つだけ。実際は「なれっこ」がノーマルモードのようだが、なんだか分かりづらいので、記述をもうちょっと考えて欲しかった。

なんというか色々細かな仕様も変更されて、シリーズの伝統をいい意味で打ち崩し、リニューアルを狙っているものの、それがかえって、没個性化してしまいありきたりなアクションゲームになりさがってしまっている。奥深いゲームにしようと思ったんだけど、変わりきれなかったという印象のなんだか難しいゲームだ。
やはりこのシリーズ自体、PCエンジンで作っていたからこそ映える作品だったのかもしれない。例えばPC原人3では、スーパーファミコンに対抗して2人同時プレイを強引に入れてみたり、PCエンジンの強みであるスプライト処理を利用したキャラの巨大化するシステムなど、前衛的なゲームシステムの導入が良くも悪くもシリーズを成長させる糧となっていたように思う。
しかし、舞台をいざスーパーファミコンに移したところで、方向性に行き詰まり、気の抜けたコーラのような立ち位置に落ち着いてしまった感じがする。PCエンジン時代はもっと輝いていた作品だったのだが…。

最後に話が逸れるが、ハドソンは敵役に悪役5人衆を起用するのが大好きのようだ(ボンバーマンでも使っているネタだ)。悪く言えば、芸がない。そこで結論。

やっぱ「原人」シリーズは、ド派手で爽快感がなきゃ駄目だ!凡作。





[2011/01/06]
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