ソウルイーター モノトーンプリンセス


対応機種Wii
発売日2008/09/25
価格5800円
発売元スクウェアエニックス

(c)2008 SQUARE ENIX / 大久保篤 / テレビ東京 / メディアファクトリー / ボンズ / 電通
戻る

スクウェアエニックス発行の「月刊少年ガンガン」で連載され、アニメ化もされた「ソウルイーター」のゲームソフト版。
同じ会社が版権を持っている強みもあって、パッケージには作者大久保篤監修済みという心強い一言が添えられている。

原作知らない人は置いてきぼり+ゲームそのものの出来がおざなりという、良くあるタイプの版権ゲームである。
しかしそれを大手企業のスクウェアエニックスがやっちゃいけないだろう。せっかくの地の利をいかせていない。
かつては駄目の見本市と言われていた、バンダイ(現バンダイナムコゲームス)ですら、最近は遊べる原作ゲームを作ってきているというのに。

アクション・アドベンチャーとジャンルが定義されているが、割合的にはアドベンチャー部分の比重が強く、アクションがおまけのような感じである。

アクションパートは、3Dで、「マカ」「ブラックスター」「キッド」という3キャラから選べるが、どのキャラの攻撃も良くある動きしかしない。
特に、漫画版の主人公であるマカは、大鎌を武器に戦うというゲーム向きのいい設定なのに、もったいない。

操作性が良くないと思っていたら、カメラ操作、キャラ操作どちらもアナログスティック対応でありながら、8方向にしか認識しないっぽい。
キャラクタの動きも良くないし、敵もありきたりな動きしかしない。無個性でつまらない。

マップも使い回しが多く、レーダーマップが付いてないので迷いやすい。敵キャラも少ない。色を変えただけや使い回しが非常に多い。

レベルが設定されているが、いまいち強くなった気がしないし、ただ必殺技やコンボのバリエーションが増えるだけの気がする。
いつレベルが上がるのかもわからないし、あってもなくてもたいした変わらない。

ダメージトラップやステータス異常の要素があるが、この会社は一々RPG要素を付けようとする。アクションゲームとしてはうざったいので、いらない。

アドベンチャーパートは、プレイヤーが所属する死武専という学校内で起こる様々な出来事を体験出来るというもの。
台詞が全てフルボイスという豪華さだ。割と台詞バリエーションが多いのもいい。演出も手抜きが無く、にぎやかである

最近の言葉でしっくり来るものが思いつかなかったのだが、「デジタルコミック」感覚だ。

個人的には内容に関しては面白さが良くわからなかった。

キャラに話しかける時や、話しかけた後に一々「はなす」「やめる」と聞いてこなくていい。
人のいる場所に入る時すでに、そのキャラと会話する意志があるということなのだから、テンポを悪くしているだけである。

ヌンチャク+リモコンだが、センサーバーを使わせる必要性があったか疑問である。
コマンド選択にリモコンを使うが、アドベンチャーパートの時は、常にセンサーアイコンが表示されて非常に邪魔だし、
アクションパートになると、アイコンが消えてしまうが、必殺技を出す時に、リモコンを振る動作を求められるが、そのさいに、センサの認識が画面外の場合、うまく認識してくれないときがある。
また、緊急回避にリモコンやヌンチャクを振るという操作を割り振っているが、どうにも、面倒くさいだけである。

一連の操作性は、Wiiというハードで出さざるを得ない情勢を考慮に入れても、既存の操作を無理矢理ねじ込んだようにしか思えない。
リモコン操作か、クラシックコントローラでの操作か、オプションで選べるぐらいが丁度いい。

露骨なプレイ時間引き延ばし工作としか思えない、だるいサブイベントや、クエストシステム、さらにアクションパートのつまらなさとあわせて、テンポが悪く最悪の印象を与える。
ボス戦の妙なタイトさもあわさって、個人的にはトラウマになってしまったゲームである。原作はとりあえず、じわじわ人気を出している作品のようだが…。今度ちゃんと読んでみようか。
ちなみに、声優はテレビアニメにあわせていて(ま、時期柄当然だが)、マカ役もあの新人さんです。そこで結論。

粗悪なキャラゲー。





[2008/09/28]
戻る

inserted by FC2 system