スペースハリアー


対応機種PCエンジン(Huカード)
発売日1988/12/09
価格6700円
発売元NECアベニュー

(c)1986 NEC Avenue / SEGA
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セガの体感型アーケードマシンで擬似3Dシューティングゲームの傑作、「スペースハリアー」をPCエンジンに移植!!
セガの人気タイトルがライバルであるPCエンジンに移植されたことに当時は驚いたものだ。

さすがにゲーセン版を完全に再現することはできていないが、発売時期とPCエンジンの性能を考えると、移植度は十分高いと言える。

「スペースハリアー」のゲーム内容を軽く説明すると、ひたすら画面奥へ突き進む3Dシューティングゲームである。
画面奥へ向かって高速スクロールする圧倒的な臨場感、スプライトのスムースさ、スピード感の演出が当時のゲーマー連中を唸らせた。

ものすごい速さで迫ってくる、木や柱といった障害物を破壊したり避けたりしながら、敵を撃ち倒し、ゲームを進めていく。
この3D空間を、全てスプライト処理だけで制御しているのだから、セガの開発力や技術力の凄まじさが、嫌でも伝わってくるゲームだ。

スプライトのキャラパターンも豊富だし、プレイヤーを動かすと自然に視界が動くなど、それらしくみせる立体感の演出も抜かりない。
なにより擬似3D空間をここまで高いレベルで、破綻なく表現しているということが素晴らしい。

もちろんゲームとしての完成度も、非常に高い。
ノンストップに展開するゲーム構成、各ステージのデザイン、グラフィック。敵の配置も美しく、いつまでも触れていたいと思わせる気持ち良い仕上がりだ。

最初のうちは、めまぐるしい画面の変化に付いて行くだけで精一杯といった感じだが、敵の行動ルーチンがかなり読み取りやすくなっているので、繰り返しプレイするときちんとコツを掴むことが出来るようになっている。

何度も書くが、PCエンジン版は、PCエンジンのゲームソフトであることを考慮すれば、出来はかなりいい。
スプライトの迫力や、演出で、どうしても折り合いを付ける必要があるため、他にもサウンド周りなど、貧弱に感じる点が出てきてしまうものの、ゲーセン版のスピード感は損なわないように作られている。
処理落ちは全くないし、スプライト欠けも、気にならないレベルまで最適化が図られている。
ハドソン「R-TYPE」ほど、インパクトを残す再現度ではないかもしれないが、それでもここまで遜色なく遊べるところまで持ってきたというのは、それだけで賞賛に値すると言えないだろうか。
そこで結論。

初期のPCエンジンを支えたキラーソフトの一つ。遊べ!!





[2014/06/30]
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