天外魔境 風雲カブキ伝


対応機種PCエンジン(SUPER CD-ROM2)
発売日1993/07/10
価格7800円
発売元ハドソン

(c)1989 1992 1993 HUDSON SOFT / RED
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「天外魔境2」のパーティキャラクターの一人で、人気キャラとなったカブキが主人公となった外伝が登場。
外伝とはいっても、本編に負けず劣らずの豪華絢爛っぷりで、作曲家の田中公平、声優に牧瀬里穂を起用。

戦闘画面がこれまでの対面式(DQとかと同じ)から、サイドビューに変わった。全体的に当時勢いづいてきた、ファイナルファンタジーを意識して作られているっぽい。召喚魔法あるし。勿論背景も付いている。
魔法エフェクトや攻撃のアニメパターンなどが豊富に用意されており、対面式のときのような迫力は薄れた物の、相変わらず頑張っている。

「天外魔境2」でも、“PCエンジンはここまで出来る!!”というのを見せつけるのが一つのコンセプトであったが、それは本作でも変わらないのである。
さらにクオリティアップしたビジュアルシーンが、要所要所で挿入され、ゲームを盛り上げる。
この辺の演出のコツは、ハドソンは完璧につかんでいるようだ。見せ方が本当にうまい。

舞台は日本からロンドンへ、大ボスの前にはそのボスが映像とともに華麗に歌う!!というなかなかにカブキらしい、ぶっとんでいて派手なゲーム内容になっている。
外伝ということで、シリーズの人気キャラも総出演し、ファンサービスもぬかりない。

インターフェースは、優秀だった天外2を継承しており、戦闘シーンでも、見た目はサイドビューに変わったものの、コマンド周りは以前と同じままで、本質的には変わっておらず、とまどうこともない。
ディスクアクセスのタイミングもしっかりしてて、待たされ感が無いのもいい。

戦闘バランスは今回も歯ごたえのあるものになっていて、達成感を得られる作りである。
難しいが、レベルアップも小気味よいので、ストレスを感じずに遊ぶことが出来る。

不満点といえば、マップが狭いことをごまかすためか、敵が出るマップでは歩行速度が落ちて、エンカウント率が高めになっているのが気になった。
しかし、いたずらにダンジョンマップを複雑に、広く設定されてもかえってストレスになるので、いい位置に着地しているとは思う。
でも、ボスは相変わらず強敵だし、ザコ敵の強さも丁度いいし、RPGとしてのバランスはかなり良い。
ボスに「とどめ」を刺させるシステムも面白い。

CD-DAのBGMが豪華で心地よいし、良く喋り良く動き、作画クオリティも高いビジュアルが頻繁に挿入される、PCエンジンのRPGを作る上での手本となるべき作品になっているのはさすが。

天外魔境シリーズを経験している人限定の作りになっている(特に2)のは、外伝作品であるからある程度仕方のないことだろう。
外伝でもそれだけ話題作になってしまうほど大きなシリーズになってしまったという話もある。そこで結論。

外伝でもやっぱり天外魔境のすごさは変わらない。遊べ。





[2008/10/04]
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