対応機種 | セガサターン |
発売日 | 1997/01/24 |
価格 | 5800円 |
発売元 | ビクターインタラクティブソフトウェア |
遺跡探検家「レイラ・クラフト」を動かし、完全3Dポリゴンの箱庭空間を舞台に、時には謎解き、時にはアクションを繰り広げる、3Dアクションアドベンチャー。
海外ソフトハウス「コアデザイン」が製作した、いわゆる「洋ゲー」だ。
まず、目をみはるのは、その箱庭空間のレベルの高さだろう。
テクスチャー、モデリングは当然のことながら、高水準で出来上がっていて、プレステ/サターンでの3Dゲームの表現の限界点といっても過言ではない出来である。
テクスチャやポリゴンの表示欠けが少なく、破綻した表示も殆ど起こらない。加えて、カメラが絶対に壁に潜り込まないようにこだわって作られている。
プレイアビリティの面では、カメラ位置が壁で塞がれてるなどでズームされるなど、位置が一定でなく地形によってぐらついたりすることがマイナス面ではあるものの、リアリティを優先した結果と思う。
キャラクターの操作性は極力シンプルに直感的に抑えられている傍ら(3Dアクションとしては)、癖が非常に強くかなり難解で、かなり繊細な操作を求められることも相まって、不必要に難易度を高めている。
特にジャンプアクションは、要所要所で重要なアクションとしてフォーカスしているのだから、もっとはっきりわかりやすい飛距離などにしてほしかったというのが本音としてある。
逆に、敵との銃撃シーンは、敵の動きはリアルなのだが、戦闘自体は緊張感がまるで無く、攻撃を避けたりもやりにくい&やる必要性が薄いため、イマイチ面白さにつながらず、雰囲気だけのものになってしまった感がある。
アクションも仕掛けも難解で、その難易度の高さも、ある程度考え抜かれた上での設計であるため、なかなか気づけなかったときも、「やられたっ!」と思わず膝を叩いてしまういい塩梅のバランスになっている。
とは言うものの、一般的なゲームと比べると、ヒントの少なさやいやらしさを考慮すると、非常に難しい位置にあるため、間口が狭いゲームであることに間違いはない。
腕に覚えのあるユーザーが挑戦しても、軽く心をへし折られるぐらいの難易度であることは、覚悟しておくべきだろう。
不満点としては、しょうがないことなのだろうが、コンティニュー時のロード時間が長い。あと、所々に入るムービーはいらない、画質が落ちてもいいからリアルタイムレンダで表現して欲しかった。
単なる意地悪で難しい洋ゲーの一言で片付けられる作品にもなりえるが、その未来性や可能性を指し示すリアルな演出、グラフィックのクオリティの高さ、
そして、計算され尽くしたゲームバランス(勿論難易度は高めだが)は、決して駄作の一つで片付けられる代物ではない。
そこで結論。
高難易度なありがちな洋ゲーだが傑作クラスの面白さ!さらに洗練された続編に期待!