闘神伝3


対応機種プレイステーション
発売日1996/12/27
価格5800円
発売元タカラ

(c)1997 TAKARA / TAMSOFT
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起死回生の「ソウルボム」、簡単操作で次々とコンボが繋がるなど、システムが大幅リニューアルされた「闘神伝3」。
果たしてその内容は?

前作で多くの指摘があったっぽい、攻撃力の高さが見直され、今作ではかなり一撃の威力が引き下げられた。
ちょっとやりすぎの感はあるのだが、本作は家庭用オリジナルである。一戦一戦が長めの調整にしても、さしたる問題はない。

そして、リングアウトが多発する問題も、四方を壁で囲み天井を設けることで、リングアウトの要素自体を撤廃した。
代わりに、溢れるセガ「ファイティングバイパーズ」臭。ここまでやったのなら、KO時に壁を突き破るぐらいやっても良かった。
壁、天井を利用したバウンドコンボが単純に爽快で気持ちいい。

操作感とかキャラクターの性能自体もほぼ別物になっていて、シリーズの新作というよりは、別作品と言ってもいい雰囲気。

オプションで、30フレーム、60フレームの描画を切り替えることが出来るのだが、これは大きな失態。
どうも、本当は60フレームの対戦格闘をやりたかったっぽいのだが、プレイステーションの性能的にはかなり厳しく、モデリングやテクスチャーが簡略化された形になる。
初期状態は30フレームなのだが、60フレームの仕様を引きずったっぽい部分がいくらかあり、特にモデリングが荒く、どっちつかずな状態になってしまっている。
技術的に厳しかったのであれば、30フレームの格闘ゲームとして作り込むべきであろう。このへんはかなりもったいなかったといえる部分。

システムを全面刷新して、格闘ゲーム初心者でも気兼ねなく遊べる間口の広い作品へと昇華を遂げているものの、ビジュアル面で失敗しており、なかなか良さが伝わりにくいものになっているのが欠点。
キャラクター収録数も隠しキャラを含めると32人となり、かなり豪華。大半は初期14キャラのコンパチではあるものの、細かい部分の性能が違っていて、きちんと差別化が図られている。

全体的に出来は悪くないのだが、どうもどの要素ももう一歩と言わしめる水準となっており、「闘神伝」シリーズ自体が一流になれない惜しさを醸し出してしまっている。

遊べるゲームではあるが、全体的に二流感が否めない。





[2020/04/04]
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